【復興支援委員会】 2012年第3回活動報告

3/12 雪景色の岩沼センター周辺 
3/12 雪景色の岩沼センター周辺 


期日:2012/3/11~14
参加者13名 
山形南部教会:2名 蒲田シオンキリスト教会:4名
八潮キリスト教会:2名
岩沼センター:キリスト塩釜ともしびチャペル:独立新生葛飾教会:

町田キリスト教会:九十九里みぎわ教会:

 

3月11日(日) 東日本大震災から一年がたちまました
11日は東日本大震災発せ地からちょうど1年にあたり、様々な集会が行われ、蒲田シオンキリスト教会の4名の方々は土曜日に宮城県入りし、日曜日の礼拝はキリスト塩釜ともしびチャペルに出席し、午後は1周年の追悼記念集会に参加されました。

岩沼センター礼拝でメッセージをする平島師
岩沼センター礼拝でメッセージをする平島師

3月12日(月)~13日(火)
日曜日の夜から雪になり、朝は雪景色でした。午前中には晴れてとけてしまいましたが、雪景色を背景に礼拝を守りました。今年MSR+の活動の最初の時にまず礼拝を行うことにしました。今回で3回目の礼拝になりました。


1年目の節目なので、塩釜ともしびチャペルの平島先生にメッセージをお願いしました。平島先生が震災から1年が過ぎて、これからは震災から1年1ヶ月目、1年2ヶ月目とは言わなくなっていくのではとの言葉が重く響きました。今<忘れないで!>と言われますが、誰もが1回でもいいから被災地に行くことに意味があると思います。
この時の礼拝にミッション系の大学を卒業された地元下野郷の方が礼拝に出席してくださいました。新規農業者で被災した農地を今後は有機農法で行いたいとの願いから、EMの講習会に出席しておられます。

 

礼拝後の午前の作業はたまごぼかしを小分けしました。午後は小分けの作業を続け、別にEMをイチジクの根元に注ぎかけることでした。200本あるイチジク畑が津波のために昨年はあまり実がなりませんでした。今年EMでの再生を試みることになりました。
たまごぼかしは1トンの大袋に入ってそれが20トン、昨年11月末の最後の活動の時に届きました。震災のための農地復旧にと無料で千葉県の野田市から二回に分けて届けてくださいました。この1トンのたまごぼかしを小分けするのも一苦労です。1トンを約20kgにして土のう袋に詰め替えるのに、2~3時間かかります。前回今回と詰め替えしていますが、終わったのは5トン程度です。

 


13日は早股の岡崎さんの畑にぼかしとEMを散布しました。2月に津波で倒壊した大型ハウスが撤去されたので、ようやく可能となりました。今年この畑で作物ができるようになればと願いつつ散布しました。

 

 

EM講習会

今回の活動は農家の方々の作業が3月下旬から始まるので、その準備のためにぼかしとEM活性液を準備してあるのでいつでも配布できることの案内とその使用について足利英紀さん(気仙沼市在住・理想産業代表)の講習会を行いました。前回までは下野郷だけでしたが、今回から早股下一地区で講習会を行いました。


今回の講習会で新たにしたことは被災の地域格差があるということでした。下野郷地区は床下浸水がほとんどの地域で、トラクターなどの農業機械は無事で、畑が塩害のために作物の生育がよくなかったので、今年はその対策のためにEMで作業を進めていきたいと考えておられます。ですから、内容も害虫対策や種まきの準備など具体的なことでした。
しかし、早股地区は津波の被害は床上数十cmから床上ぎりぎりで、住居の自宅の1階が津波の被害を受け、自動車やトラクターなどの農業機械が壊れ、さらにハウスとボイラーも壊れ、畑の塩害は無論のこと、井戸水の塩分濃度が高くなり…と被害が甚大でした。そのために農業を続けることができないと決断する方もおられます。
それでもいままでのような農業を続けようと思っても、費用がかかります。自宅の修繕、トラクターなどの農業機械の購入…新たにすべてを買い揃えなければなりませんが、年齢や経済状況からそれができません。ですから、今までとは違う農業で再生しようと模索している方が集まりました。


岩沼市が提示している農業の復興案として、大規模農業法人に土地を貸して委託するか、自分たちで共同組合を作りその組合に市がトラクターなどの必要な農業機械をリースして農業を再開するといつ二つの方法が提示されています。いずれにしても被害の大きな地区での農業再開は決して簡単ではないということでした。

 

 

 

今後のビジョン・あさどりプロジェクト

早股地区に復興の拠点としてあさどり販売所を造ろうというプロジェクトがMSR+の支援で今年になって具体化し進められています。
みんなでぼかしとEMを散布した地区長さんは被災前4,000本のきゅうりの苗を大型ハウスで栽培していました。しかし、ハウスを建て直すことは費用の面でできません。そのために、自分たちで食べる程度の農業再開を考えていましたが、このプロジェクトでもう一度地域の復興を願って、新しい農業で再開しようという気持ちになったとのことです。


三陸地区の漁業の復興もままなりませんが、農業の復興も地区により今年から稲作が再開する地区もあれば、さらに来年、再来年にならなければできない地区などいろいろで、しかも経済的な理由で農業の再開をあきらめる場合も多いのです。


このあさどりプロジェクトは6月頃から具体的な作業が始まり、秋までには完成できるように願って準備を進めています。資金面では外国からの援助も決まっていますが、不足分は今までの支援金で補う予定です。費用を抑えるために建設はボランティアの支援で行えればと考えています。

 

☆お祈りください☆

課題はまだたくさんあります。どうかこのプロジェクトとMSR+の活動のためにお祈りください。